抗加齢医学の実際2012をきいてきました(1)

2012/9/16(日)と9/17(月)、東京スカイツリーで開催された「抗加齢医学の実際2012」をきいてきました。

特に面白かったのが初日の企画物。

「長寿遺伝子を巡るバトル」と称して

  • サーチュイン派:坪田 一男先生
  • インスリン/IGF派:南野 徹 先生
  • mTOR派:脇野 修 先生

の各先生が持論を展開された。

極限まで単純化すると、

  サーチュイン系長寿遺伝子 インスリン系長寿遺伝子 mTOR系長寿遺伝子
活性化する方法 カロリー制限 糖質制限 たんぱく質制限
関連薬 レスベラトロール 糖尿病薬 ラパマイシン
アカデミック認知度 ±
TheCRWay関連部位 sir2_sirt1などの長寿遺伝子 血糖とインシュリンのペア 成長促進因子を抑制する

 

座長の伊藤裕先生によると、

・サーチュイン派は、ノーベル賞がらみの思惑もあって、インスリン派、mTOR派から攻撃をうけている。

・サーチュイン派は「哺乳類の寿命を延ばしたというエビデンスがない」点で、正統派からのけ者扱いだったが、『Sirt6が雄マウスの寿命を延ばした』という実験結果がでて、一矢報いた。

僕の個人的印象

・インスリン系とmTOR系→正統的&詳細なアプローチ

・サーチュイン系→Sirt1~7と種類が多くてフォーカスしきれていない。やや雑駁。

<結論>

すべての長寿遺伝子が活性化させるなら、「カロリー制限&糖質制限&蛋白制限」

学派論争よりも、実践!

タグ

2012年9月17日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:カロリス 学会

レスベラトロールは量が大切(Dose Matters)

日本抗加齢医学会雑誌の編集長記事「再びレスベラトロールをめぐる熱い議論」1)によると、

レスベラトロールの効果は ”量” 次第。

少量では直接的にサーチュインを活性化する。大量では、サーチュインを介さずにAMPkinaseを活性化する。

DoseMatters文献1)より引用

アルコールも1日2杯(20g)程度の適量ならプラスだが、飲みすぎればマイナス。活性酸素でさえ、少量ならプラスに働く可能性があるが、量が増えればすべてマイナスに働く。レスベラトロールも同じく量が大切ということになる。

で、結局どれくらい摂ればよいか?

文中記事によると、坪田先生は150mg/日、 レスベラトロール発見者のガレンテ博士は200mg/日を摂取しているそうだ。

<結論>

やっぱり、200mg/日位でいいんでは?

1)『アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.3(2012.6)』 メディカルレュー社(2012) p.85-87

タグ

カロリスは寿命を延長しない?!

各紙で報道されたのでご存知の方もいるだろう。

ウィスコンシン大「カロリスに延命効果あり1)」vs NIA「カロリスに延命効果なし2)

カロリスコミュニティでも早速取り上げているので、掲載する。

NIAの実験では、対照猿も食餌を制限されている。つまり、カロリス実践猿なのだ。カロリス猿同士で比較すれば、ウィスコンシン大ほど、差が出ないのは当然である。

訳注:ウィスコンシン大学の実験では、対照猿は自由に食べたい放題。

NIAの実験では、「砂糖が少ないヘルシーな食餌を与えた」ということなので、「純粋なカロリスの影響以外が反映されている」等、指摘している。

11%のカロリスでも効果があると、沖縄人を対象にした論文3)では記されており、NIAの結果は、むしろカロリスには効果があるという傍証ともいえる。

う~む。

原著2)よんで、また、アップします。

 

1)Colman Ricki J, Anderson Rozalyn M, Johnson Sterling C, Kastman Erik K, Kosmatka Kristopher J, Beasley T Mark, Allison David B, Cruzen Christina, Simmons Heather A, Kemnitz Joseph W, Weindruch Richard. Caloric restriction delays disease onset and mortality in rhesus monkeys. Science. 2009 Jul;325(5937):201-204. Available from: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19590001

2)Mattison Julie A, Roth George S, Beasley T Mark, Tilmont Edward M, Handy April M, Herbert Richard L, Longo Dan L, Allison David B, Young Jennifer E, Bryant Mark, Barnard Dennis, Ward Walter F, Qi Wenbo, Ingram Donald K, de Cabo Rafael. Impact of caloric restriction on health and survival in rhesus monkeys from the NIA study. Nature. 2012 Aug. Available from: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22932268

3)Willcox Bradley J, Willcox D Craig, Todoriki Hidemi, Fujiyoshi Akira, Yano Katsuhiko, He Qimei, Curb J David, Suzuki Makoto. Caloric restriction, the traditional Okinawan diet, and healthy aging: the diet of the world’s longest-lived people and its potential impact on morbidity and life span. Ann  N  Y  Acad  Sci. 2007 Oct;1114:434-455. Available from: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17986602

タグ

2012年9月1日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:カロリス

このページの先頭へ