一日1食か、一日3食か

今月の誌上ディベート1)は「一日1食か、一日3食か」であった。が、対決に切れ味がないので、僕自身の感想を述べたい。

栄養士は「一日3食とって、朝抜くな!」という。必ず、言う。「朝抜いて血糖不足は脳によくない」とか「3食少しづつとるほうが、結果として痩せる」とのたまう。

一日3食でカロリス実践するのは、意思が強くないと難しい。

本当に実践するならば、一日1食のほうが遙かに楽だ。

やればわかる。どちらの方がketogenicかも、採血すれば明らかだ。

ただし!坪田先生が指摘するように「一日一食で新しいタイプの栄養失調」にならないように注意しましょう。

<結論>

  1. 「一日1食で、毎日プチ断食」の方が楽。
  2. 血中データをとって、Anorexia Nervosa領域に(心身ともに)踏み込まないようにすべし。

1)『アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.5(2012.10)』 メディカルレュー社(2012) p.79-88

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レスベラトロールは量が大切(Dose Matters)

日本抗加齢医学会雑誌の編集長記事「再びレスベラトロールをめぐる熱い議論」1)によると、

レスベラトロールの効果は ”量” 次第。

少量では直接的にサーチュインを活性化する。大量では、サーチュインを介さずにAMPkinaseを活性化する。

DoseMatters文献1)より引用

アルコールも1日2杯(20g)程度の適量ならプラスだが、飲みすぎればマイナス。活性酸素でさえ、少量ならプラスに働く可能性があるが、量が増えればすべてマイナスに働く。レスベラトロールも同じく量が大切ということになる。

で、結局どれくらい摂ればよいか?

文中記事によると、坪田先生は150mg/日、 レスベラトロール発見者のガレンテ博士は200mg/日を摂取しているそうだ。

<結論>

やっぱり、200mg/日位でいいんでは?

1)『アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.3(2012.6)』 メディカルレュー社(2012) p.85-87

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ご機嫌生活は禁煙よりも大切

今月の日本抗加齢雑誌「Happiness・well-bingとは何か?」1)によると、

楽しみと幸福感のテストは、喫煙や飲酒習慣などの健康リスク指標よりも長期(≒21年間)にわたって、将来の健康を予測した。

ご機嫌生活は、禁煙よりも大切!

 

じゃ、「どうすればご機嫌になれるか パート1」

我々が幸福感を感じるのは,人生において意義のある活動に取り組み.それを実現することによってである。そして,感情の頻度は強度より重要であることが分かっている。

幸福を感じる人は穏やかなポジティブ感情を頻繁に感じ,ネガティブな感情をあまり報告しない2)

小さいことからコツコツと!

 

「どうすればご機嫌になれるか パート2」

・最大「3度の隔たり(友達の友達の友達)」までの人が幸せだと,自分も幸せである傾向が高い。

・1マイル以内に住んでいる友入が幸せな場合、その人が幸せを感じる可能性は25%増加する。

・同様な影響は,同居している夫婦が幸せな場合は8%,1マイル以内に住む兄弟が幸せな場合は14%.隣人が宰せな場合は34%の幸福感の増加がみられる。

Fig5    遠い親戚より、近くの他人!

1)より引用

 

1)日本抗加齢雑誌 2012 vol.8 No.3 (メディカルレビュー社) What is happiness・Well-bing? 小玉 正博 p.381-386

2)King Laura A, Hicks Joshua A, Krull Jennifer L, Del Gaiso Amber K. Positive affect and the experience of meaning in life. J Pers Soc Psychol. 2006 Jan;90(1):179-196. Available from: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16448317

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糖質制限か脂質制限か

今月の日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.3 2012.6)の誌上対決は「糖質制限か、脂質制限か」だ。

①糖質制限派(=糖質制限賛成)→「糖質の過剰摂取で、耐糖能が悪化する」1)

②脂質制限派(≒糖質制限反対)→「糖質の過少摂取で、耐糖能が悪化する」2)

 

①はもっともだな。一方で、②も重要だ。

血糖コンロールが長寿の要諦」といっても、糖質制限しすぎると「炭水化物が極めて少ない高蛋白・高脂肪脂肪食ではインシュリン分泌能が低下し、速やかに耐糖能が低下する2)

 

以前にもいったように、カロリス実践者がインスリン分泌能を低下させるのはもったいない。

<結論>

  1. CPF比率(炭水化物・たんぱく質・脂質)を60%炭水化物、10-15%タンパク質、25-30%脂肪に維持する。が、炭水化物は低GIにして食後血糖ピークを20mg/dl以下に抑える。
  2. たまには炭水化物を過食する!ただし、食後スパイクが30mg/dlくらいまでに抑えるべきかな。。ベイスンのんで。。 →コレは僕の個人的嗜好

 

1)『アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.2(2012.4)』 メディカルレビュー社(2012) p.412-416

2) 同上 p.412-416

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2012年7月10日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:抗加齢学会誌

レスベラトロールはサプリメントとして摂るべき?

「レスベラトロールを、サプリメントとしてとるべきかどうか」が今月の日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.2 2012.4)の対決テーマ1)である。

あえて「とるべきでない」という順天堂大学の今野裕之先生の理由を紹介する。

健康な哺乳類の最大寿命を延ばしたという報告はない。

  レスベラトロールは、「不健康マウスの寿命は延長するが、健康マウスをスーパー長寿にするわけではない」ということだ。

  本来、レスベラトロールは、外的ストレスから防御するために獲得した物質だから、「そ、そりゃそうだろうな」と僕には感じられた。

  「不摂生な方ほど、レスベラトロール効果が高い」だったら、「摂るべき!」では?!

1)『アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.2(2012.4)』 メディカルレビュー社(2012) p.77-87

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インクレチンとアンチエージング

以前のエントリー

いまのところ、インクレチン関連薬は抗加齢学会的には注目されていないが、「正常人に対して糖尿病の治療を行う」≒抗加齢介入という観点からすると、レスベラトロールに匹敵する。

とかいた。

今月の抗加齢雑誌の巻頭言は「糖尿病治療の新しい展開 ー インクレチン(1)」で、そろそろ気がついてくれたかな~。

再掲す。

インクレチンとは食事摂取時に小腸から分泌されるホルモンであり、インスリン分泌を血糖依存的に促し、かつ、グルカゴンの抑制を行うものである。しかもβ細胞の保護作用が動物実験では確認されているということだ。

「血中インスリン血中濃度を低く抑えつつ、かつ、食後血糖上昇をおさえうる、しかもすい臓を疲弊させず保護する」のであれば、抗加齢的にいうことなしではないか

僕は、結果不良で、やめてしまった(←この記事の2012/1/30追記)

カロリス食は、食後血糖をあげないので、インクレチン薬のご利益が実感できない。むしろ、リバウンド的に後期の血糖が上がる感じがする。

会誌には

GLP-1は膵β細胞に直接作用し、アポトーシスなどを抑制する。また、心血管に対してGLP-1は保護的に働き、動脈硬化巣でもマクロファージの機能を抑制することで動脈硬化の進展を抑制することが報告されている。

とある。

このβ細胞の保護作用が簡単に測定できれば、抗加齢薬として使えるはずだ。

ただし、

DPPⅣ阻害薬を投与するとGLP-1ならびにGIP両方のシグナルが活性化される。

GIPは加齢促進なので、DPPⅣ阻害薬内服よりGLP-1作動薬皮下注のほうがよい。

<結論>

  • β細胞の保護作用が測定できれば、インクレチン関連薬を抗加齢目的で使用できる。
  • ジャヌビア内服よりもビクトーザ皮下注射。

1)『アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 (Vol.8 No.2(2012.4)』 メディカルレビュー社(2012) p.70-75

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脳とブドウ糖、ケトン体

抗加齢学会誌(2011 Vol7 No.2)の誌上対決は

高田明和先生「脳はグルコースしか使えない」 vs  大田成男先生「脳はグルコース以外も使える」

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脳はグルコース以外も使える」はカロリスの基本。

TheCRWayから引用すると、

脳は体重の2%だがブドウ糖の20%を消費している。そのため、血糖値が下がると、よくできたエネルギーバックアップ系が稼動し始める。これがケトン体である。

ケトン体は、低血糖時における血糖の代替というよりも、血糖を上回る物質である。代謝中に発生するフリーラジカルを抑制し、代謝全般を改善するからである。

「脳はブドウ糖しか使えない。脳が疲れたら飴をなめよう!」みたいなのはトンデモアンチエイジング理論といえる。

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運動とインスリン抵抗性

抗加齢学会誌(2011 Vol7 No.1)は「アンチエイジングのためのエクササイズ・サイエンス」特集。

川中健太郎先生の「運動と骨格筋:糖代謝の視点から」によると
  1. 中等度の最大心拍の75%~80%の運動を週3回
  2. 最大挙上負荷の80%に相当する筋トレを週3回
上記二者でインスリン抵抗性の改善度に違いはなかったということだ。

つまり、インスリン抵抗性については、有酸素運動せず筋トレだけでOK

TheCRWayでは

ほどほどの運動

30分から50分毎日散歩をしよう。我々は夕食を食べる代わりに散歩をして、会話や風景、夕焼けを楽しんでいる。

重量挙げ。持ち上げうる最大重量で筋肉を鍛える。週に2回、12回反復を2セットを行えば関節が強化され、骨粗鬆症にもなりにくくなるはずだ。

例によって、「中庸が肝心」ということ。

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果物の是非

今月(2010 vol6 No5)の抗加齢学会誌上ディベートは「フルーツは体によい?悪い?」である。

大澤先生はフルーツのフィトケミカルに着目しフルーツ推奨、脇先生はフルーツの果糖がメタボリックシンドロームを促進するのでフルーツ反対。

江部先生ところでは

血糖値の上昇をみるGI値では「ブドウ糖>砂糖(=ブドウ糖+果糖)>果糖」ですが、中性脂肪値の上昇速度は、「果糖>砂糖(=ブドウ糖+果糖)>ブドウ糖」となります。

ですから、果糖は、ブドウ糖に比べれば血糖値はほとんど上昇させませんが、中性脂肪合成を促進させ、太りやすい性質をもっています。

TheCRWayでは

フルーツや野菜を含んだ心臓にやさしい食べ物をとりなさいというすすめが世の中に溢れているので、カロリス生活ではどんなフルーツをとってもよいと思うかもしれない。しかし、果糖の含有量が多すぎるフルーツは排除したほうがよいだろう。果糖はAGE(Avanced Glyceration Endproduts)という蛋白・糖、蛋白・脂肪の混合物に変化しやすく、動脈硬化、心疾患その他の疾病の危険がますからである。飲み物中に果糖が多いと、血中コレステロール値や中性脂肪値があがって心疾患のリスクが増える。

以上より、僕の結論。

  1. 果糖はぶどう糖や砂糖よりはベター。だけど、摂らないのがベスト。
  2. 果物のフィトケミカルが大事なら、同等のフィトケミカルを有する葉野菜を食べたほうがよい。

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2010年10月31日 | コメント/トラックバック(1) |

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カロリスの理論

今月号の抗加齢学会誌(2010 vol6 No5)を読むと、カロリス理論で新たな展開があるようだ。

従来から

  1. カロリー制限そのものによってサーチュインという長寿遺伝子が活性化する
  2. 血糖をさげ血中のインシュリン値が低下することから長寿遺伝子が活性化する

の二仮設があるが、それ以外に、mTOR系仮説が注目されているらしい。

この系はタンパク質の生合成や、自己タンパクの整理(オートファージ)に関連する経路ということだ。

ラパマイシンという抗生物質で、このmTOR活性を抑制すると、線虫・酵母・キイロショウジョウバエの老化を抑制できるらしい。

TheCRWayでも、タンパク質について

蛋白質をとると、摂取カロリーそのものは低くても、血中IGF-1値が増えることが多くの研究で示されている。

カロリー制限とともに蛋白摂取も制限すべきとはいわないまでも、体重1kgあたりの蛋白摂取量0.8gという推奨摂取値(DRI)は遵守するのが望ましいであろう。

とある。

上記理論を実生活に当てはめると..

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ステーキは食後血糖をあげない。

しかし、アンチエイジングな観点からすると、mTOR経由(とIGF-1経由)で加齢は促進する。

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とうことですかね。

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2010年10月17日 | コメント/トラックバック(1) |

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