抗加齢医学の実際2014をきいてきました。

2014/9/14(日)~2014/9/15(月)、時事通信ホールで「第4回抗加齢医学の実際2014」を聴いてきました。

注目ポイントを挙げます。

1.認知症や鬱の発症率と血糖、貧血が関係する。
・血糖値100mg/dlと比較した場合の認知症の発生率は90mg/dlだと0.80弱に低下する。つまり、認知症では「チョイ太りで少し血糖値が高いほうがいい」は間違い
貧血があると認知症の発症率が上がる

2.グルコサミンαケトグルタル酸のような中間生成物質を外から与えるとミトコンドリアの活動が低下する→カロリス擬似状態となる→寿命↑となる。

3.「ご機嫌だと長寿になる」理屈
・ご機嫌だと心に余裕があり、目前のことよりも将来的なことを考える余地ができる。vs不機嫌だと目前のことに注力してしまう。→ご機嫌というのは能天気ということではない。むしろ将来を気にかけている用心深い状態。以前の記事にも同様のことを書きました。

4.夜間にごく弱い光(dLAN=dim light at night)でもあたると、メラトニン低下、肥満・老化を招く。真っ暗闇が望ましい

5.概日リズムの支配にはブルーライト、食事時間が大きく関係する。「Bmal1遺伝子により、深夜食は太るが昼食は太らない」は有名だが、「ブルーライトを制御すれば夜にガッツリ食べてもふとらなくなるかもしれない」と、坪田先生は言ってました。

6.タンパク質代謝関連の血液データ 溝口徹先生の話

・低アルブミン(Alb<3.8)だと死亡率が上昇する。

・ALT、AST、LDHは肝機能指標というだけではない。正常範囲内でも高値を示してきた場合タンパク利用がうまくいってると判断する。このときのサンプルデータだとALT25、AST23、LDH178だった。

BUNが20を超してくると「タンパクの摂取が多すぎ」ということはむしろ少なく、「異化亢進」か「imbalance=植物タンパクばっかりとってる場合など」である。極端な菜食主義者でBUNが高値を示すのはメチオニンやリジン不足を補うため異化亢進が起こっているため。

7.薬情報
・メルクからベルソムラが2014年末にでる。オレキシンという覚醒ホルモンをブロックする。カロリスしてると睡眠が浅くなりがちだ。けど、「ベンゾ系やマイスリーはボケるので嫌、ロゼレムは効かない」ので、大いに期待している。注意力や記憶力の低下が起きない点が素晴らしい!

AdipoRon:AdiponectinのレセプターをONにする 。つまりアディポネクチンのアゴニストである。「夢の新薬」という感じ。ただ、現時点では「相当高た容量でないとin vivoではきかない」「もっとよく効く分子構造を検索中」で実用化には程遠い印象であった。

スペルミジン:Cell誌の総説で、長寿効果が確認されているのは、1.カロリス 2.断食 3.レスベラトロール 4.ラパマイシン 5.メトホルミン 6.スペルミジン。このスペルミジンは初耳だった。spermidineという綴りからわかるように精子関連の物質で、熟成チーズ、きのこ類、大豆、豆類、とうもろこし、全粒麦に多く含まれる。

NatureやScience、Cellみたいな一流誌に抗加齢関連の論文が増えて、講演内容のレベル、演者の質も格段によくなってると感じた。他学会と違って、演者をみればどのような理論を信奉してるか一目瞭然!

例:坪田先生→「ご機嫌こそが長寿につながる」 溝口先生→「タンパク質はちゃんと摂るべし」

 

<2015/7/5追記>

ベルソムラは僕には合わなかった。寝てる気がしない!

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2014年9月15日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:学会

抗加齢医学の実際2013をきいてきました。

台風来てたけど、超満員!!「腸内細菌がアンチエイジングのキーだった」というテーマがお目当てかな。

慶応大学 先端生命科学研究所 福田真嗣先生、コロラド大学ロバート先生の講演によると、

・腸内細菌は100兆個で人の全細胞数60兆個より多い。両者合わせて、ヒトをSuperorganismsととらえる方向性。

・腸内細菌叢のタイプには食習慣によって a)Bacteroidesエンテロタイプ:高脂肪食と相関 b)Prevotellaエンテロタイプ:高炭水化物食と相関 c)Ruminococcusエンテロタイプがある。

・腸内細菌叢は加齢に先立って劣化する。しかし、腸内細菌叢を改善することによって加齢を抑制しうるかもしれない。

・Probiotic(≒善玉)ビフィズス菌を維持するためには a)ストレス減らす b)高脂肪食を減らす c) 抗生物質、消炎剤をとらない

・Probiotic(≒善玉)ビフィズス菌を積極的に増やすには a)ヨーグルトは長期間とる1)  b)健康人の便移植 !!2)

・Probiotic菌は果糖を取り込んで酢酸を作る。この腸内酢酸こそが大切。tight juncitionを引き締めたり、抗炎症したり、細胞死を抑えたりとお働きする。

質問が殺到し、僕まで順番が回ってこなかった。ので、フロアーで福田先生に聞いてみた。

質問1.「で、結局どのヨーグルトがお勧めですか?商品名教えてください!」

A.「人によって反応性が違う。いろいろと試してみて、体調がよくなるものがあってるヨーグルトです」

Q.「じゃ、さっきのスライドにでてた一番効き目がありそうな奴の商品名は?」

A.「う”~ん。僕の論文読んでください。書いてますから」

で、調べると、Bifidobacterium animalisが効き目ありそうな菌種だった。具体的な商品名は書いてなかったけど、wikiにはダノンがあげられてる。

質問2.「善玉菌が果糖を利用するのであれば、『ヨーグルトと果物を一緒に食べる』というのは健康にいい!ってことですか?」

A.「Yes。昔から慣習的に行われていることには意味があると思う。」

果物はAGEsを増やすのでよくないという話もあるが、ヨーグルトと食べるならOK?

 

<結論>

1.腸内細菌の観点からも、赤肉は食べ過ぎない方がよい。

2.ダノンの無脂肪・無糖+ラズベリーがいいのかな?

 

1)ヨーグルトの効果は2週間で消えるので長期にわたって取る必要がある由。

2)健康な腸内細菌叢を持ってる人の便を遠心分離し、有害物を取り除いた上澄みをチューブで十二指腸内に移植する。従来の治療法では30%しか治らなかった難病の腸疾患が、便移植で90%治る。安部首相は、便移植したのかな?

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2013年9月16日 | コメント/トラックバック(2) |

カテゴリー:学会 腸内細菌

抗加齢医学の実際2012をきいてきました(1)

2012/9/16(日)と9/17(月)、東京スカイツリーで開催された「抗加齢医学の実際2012」をきいてきました。

特に面白かったのが初日の企画物。

「長寿遺伝子を巡るバトル」と称して

  • サーチュイン派:坪田 一男先生
  • インスリン/IGF派:南野 徹 先生
  • mTOR派:脇野 修 先生

の各先生が持論を展開された。

極限まで単純化すると、

  サーチュイン系長寿遺伝子 インスリン系長寿遺伝子 mTOR系長寿遺伝子
活性化する方法 カロリー制限 糖質制限 たんぱく質制限
関連薬 レスベラトロール 糖尿病薬 ラパマイシン
アカデミック認知度 ±
TheCRWay関連部位 sir2_sirt1などの長寿遺伝子 血糖とインシュリンのペア 成長促進因子を抑制する

 

座長の伊藤裕先生によると、

・サーチュイン派は、ノーベル賞がらみの思惑もあって、インスリン派、mTOR派から攻撃をうけている。

・サーチュイン派は「哺乳類の寿命を延ばしたというエビデンスがない」点で、正統派からのけ者扱いだったが、『Sirt6が雄マウスの寿命を延ばした』という実験結果がでて、一矢報いた。

僕の個人的印象

・インスリン系とmTOR系→正統的&詳細なアプローチ

・サーチュイン系→Sirt1~7と種類が多くてフォーカスしきれていない。やや雑駁。

<結論>

すべての長寿遺伝子が活性化させるなら、「カロリー制限&糖質制限&蛋白制限」

学派論争よりも、実践!

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2012年9月17日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:カロリス 学会

「見た目のアンチエイジング」を聴いてきました。

カロリスしてると皺ができやすいし、性ホルモンも低下傾向になるので、「見た目のアンチエイジング」は重要だ。

で、2012/7/29に東京品川までいって聴いてきました。今までは、少人数の寄り合いって感じだったけど、今回は満席!

・男性へのアドバイス

最近では、「男性更年期」とはいわずに「LOH症候群」という。女性の場合は、エストロゲン↓&テストステロン↑で人生を更新するから更年期。男性はテストステロン値が下がる一方(=冬の夕暮れ)なので、late onset hypogonadism=晩期発症性機能低下。

フリーテストステロン値が3.0pg/ml以下なら補充療法を行う。

テストステロンをあげる生活:運動、ストレス発散、わくわくすることをもつ、リラクゼーション、食事はブロッコリー、たまねぎ、とろろ、アボガド、にんじんなどの抗酸化食品。

テストステロンをさげる生活:パソコン、明るすぎる照明など交感神経活性をあげるもの。

赤い被服はテストステロン分泌を促進する。

貝原益軒の養生訓「接してもらさず」は医学的にも根拠がある(接して=副交感神経↑、もらさず=交感神経↓)

女性へのアドバイス

美魔女になるためには30代、40代のすごし方が大切。

で、そのすごし方とは「紫外線にあたらないようにする」「肌の乾燥を避ける」

エクオールという大豆イソフラボン由来の成分は、女性ホルモンを直接補充するより安全。

日本人が気にする法令線は、日本人が出っ歯なことと関連がある。軽減にはPelleveが有効。

 

ケヴィン山崎という芸能人な方も講演し「コアトレーニング」の重要性を説いていた。ドローインもガッとやってはだめで、上半身・下半身の時間差の中で意識するべしとか?

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2012年7月29日 | コメント/トラックバック(0) |

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